2016年11月8日火曜日

2016年度中間報告会

 去る11月5日(日)、学生会館(部室)にて、一回生による本年度の巡検調査地である「豊岡市における研究」についての中間報告会が実施されました。
 外部からお越しの方はおらず、身内だけのささやかなものとなりました。私を含めまして、一回生3名にとって、先輩方の的確な指摘は、今後のコンター原稿の書き上げの際の大きな助けとなるものでした。今後とも、コンターの執筆に向けて研究を進めていく所存です。(文責:瀧澤)
 

2016年10月3日月曜日

中山間地域における木質バイオマスガス化発電について

河合です。先々週のことですが個人的に島根県の津和野町を訪れまして、役場の農林課の方から「木質バイオマスガス化発電」の計画に関するお話を伺ったのでご紹介させていただきます。乱文、長文とは存じますがしばしお付き合いいただければ幸いです。


さて、まずバイオマスとは、「生物(bio)の量(mass)」を組み合わせたことから分かるように、生物由来の有機性資源(化石燃料を除く)を指す言葉です。具体例としては今回扱う木材の他にも稲藁や家畜の糞尿、廃紙、生ゴミなど様々な種類があります。よく耳にする「バイオエタノール」は、バイオマスであるサトウキビやトウモロコシなどを発酵させエタノールを生成し、主に自動車の燃料として利用するものですね。これらの資源は使う速さよりも再生速度の方が速く、枯渇することのないエネルギーだとして「再生可能エネルギー」とも呼ばれています。そして今回訪れた津和野町では、木材(間伐材)を用いて発電を行う「木質バイオマスガス化発電」を利用し、エネルギーの地産地消を推進しようとしています。

次に津和野町でエネルギーの地産地消が必要な背景について、図1をご覧ください。津和野町は島根県の西端に位置する中山間地域であり、2010年からの30年間における2039歳女性の人口減少率が50%以上である「消滅可能性自治体」にも指定されています。「山陰の小京都」と呼ばれ観光業の盛んな津和野町ですが、観光業以外に目立った産業がなく、大規模農業や近郊農業を行う土地柄でもないため産業が十分に育成されているとは言えません。したがって他の中山間地域と同じく高齢化や自然減・社会減による過疎化が進む中でも、可能な限り地域内で経済活動を回す、いわゆる地産地消の方向で自治体として生き残りを図っているのです。

図1

次は具体的なシステムの話です。木材を発電に利用する場合、木材を直接燃焼させる方法とガス化する方法の主に2種類がありますが、燃焼の場合は効率の面から5000kW規模の施設を作らなければ採算が取れないため町外からも木材を運び入れなくてはならず、輸送コストを考えると現実的ではありません。そこで津和野町ではガス化によって発電効率を高め、1000kW規模で経営を成り立たせることを検討しています。仕組みについては図2を載せましたのでご覧ください。仕組みは正直さっぱりだったのですが、簡単に言うとホッパーに木質チップを用意して燃焼しないよう温度・圧力調節を行ってガス化、その後ガスエンジンで電気と熱が生成されるのだと思います。問題点としてはガス化の温度・圧力調節や、ガス化の過程で生成されるタールの処理が難しいことなどがあり、当初予定していた日本の企業(500kW×2基)は技術の確立が遅れ、フィンランドの企業(日本の支社も設立、40kW×25基)の機械を使うことになったようです。この機械は電力の供給が無い別荘地のために開発された経緯があり、日本よりも長期間研究が行われエネルギー効率も良く、技術的には信頼度が高いそうです。
このような過程で発電を行った後は、FIT制度によって中国電力に高値で買い取ってもらうことができます。

図2

さて、上記のようなシステムで発電を行うわけですが、このシステムが成立するにはいくつかの課題を解決する必要がありますので、以下ではその一部をご紹介したいと思います。

まずは木材の切り出しについて、発電用の木材の切り出しや乾燥を行う専門業者を設立するのは勿論ですが、津和野町は町面積の約6割が私有林であるため、山林を所有する町民が自ら発電所に木材を持ち込むことも想定しています。しかし、例えば1tの木材を切り出しても3000円ほどの収入にしかならず、切り出しの労力を考えると採算が取れません。そこで町は独自に補助金(地域通貨券)を設け、3000/tを上乗せすることで採算が取れるようにするそうです。ただ、私有林は持ち主が分からない、相続の関係で持ち主が町内にいない、木材を運び出す林道がない、土地の境界が曖昧で林道を整備することができないなど、木材を切り出すための仕組みが整っているとは言えず、現在はその仕組み作りに追われています。その過程でGISも利用されているようですが、基となる林地台帳も境界などが曖昧であるため難航はしているようです。

次に発電と同時に生成される熱について、これが一番と言っていい課題だと思うのですが、実はこの機械で生成される熱エネルギーは約100kW(電気は40kW)もあり、この熱を有効活用する方法を考えなくてはなりません。この機械の提供元であるフィンランドではパイプを通して家庭に熱を供給し、冬場の暖房として使用するなどの方法があります。しかし、今回の計画では発電機は町の中央部に位置する発電所1ヶ所にまとめて設置するため、パイプで熱を各家庭に供給するというのは距離的に現実性に欠けます。したがってこの熱の利用は木材を発電機に入れる際の乾燥に使用されるそうですが、その他の利用方法も検討していくべきだと思われます。では集落単位で発電所を分散して設置したらどうか、と思われるかもしれませんが、実は木材の乾燥にとても手間がかかるため、一つの乾燥所で処理を行った方が効率が良く、集落単位での導入は今のところ難しいそうです。ただ将来的には集落単位での導入も検討しているようで、各家庭に熱供給ができるようになれば、エネルギーの地産地消という概念にさらに近づけるのではないでしょうか。
その他にも様々な課題を抱えてはいるものの、このシステムが確立すれば、冬場にあまり農作物が育たないために別の職を探す町民にとっては冬場の仕事の提供が可能ですし、今まであまり手入れがされてこなかった森林を守ることにも繋がりますので魅力的な計画だと思います。


最後に、中山間地域が都市と同じような資本主義競争社会に身を置く必要は無いわけで、町単位で経済を成立させることは今後過疎が進むことも考えれば一つの選択肢になりうるのではないかと思います。また人口減少が最も著しい地域だからこそこのような話に先進的に取り組み、それに呼応して若くて優秀な人材が集まっていくというのは素晴らしいと思いますし、実際に見て頭が下がる気持ちで一杯になります。
あとは余談になりますが今回の計画を進められている方は総務省の地域おこし協力隊制度を利用した大学生だとお聞きしまして、23歳年上の方とはいえ同じ大学生でこのような活動をされていることはとても刺激になりました。また今回の訪問に時間を割いてくださった津和野町役場の方々に深く感謝を申し上げます。

それでは。

2016年9月16日金曜日

九州巡検

9月9~13日にかけて、九州巡検を行いました。
福岡・大分・熊本県を中心に、三井田川炭鉱(田川市)、平尾台(北九州市)、八丁原地熱発電所(九重町)など様々な地理学・地質学的に魅力のある場所を訪れることができました。
また、熊本地震の被災地の1つである南阿蘇村では、倒壊した家屋や落橋した阿蘇大橋を観察し、断層の入り具合もしくは建物の構造によって倒壊の度合いに差が出ていることを目で見て知ることができました。
私自身は初めて被災地を訪れたこともあり南阿蘇村の光景は衝撃的で、今後の報道を注視していくとともに、復興計画など地理学からも意義のある研究を行っていかなくてはならないと改めて感じました。

文責:河合




2016年9月7日水曜日

9月2日関地連巡検

9/2日に京大地理研さんと2016年度関地連巡検を行いました。
天候は晴れ。日差しが強く感じられましたが、後半になると過ごしやすい気温となり巡検日和でした。


前半は伏見の地名、三栖閘門の歴史的背景から治水施策を学び、
後半は八幡に移動し、東高野街道や男山団地について発表を聞くことができました。
普段あんまり扱われないテーマが多く、興味深い発表でした。

立命館の地理研に八幡出身がいるのですが、家に洪水時を想定したボートがあるらしいです。こういう話を聞くと、治水がいかに大事か思い知らされます。






東高野街道の道中にあった石碑です。
思わず撮ってしまいました。





京大地理研の方々の巡検は立命館との巡検と違った雰囲気があり、非常に楽しかったです。
次回に巡検や関地連発表会もありますので、皆様の参加お待ちしております。

2016年7月15日金曜日

夏に向けて...

久々の更新です。暑い中ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。
立命生はテスト・レポートが近くなり大変な時でしょうかね...


さて今回は、僅かではありますが研究計画と夏の活動についてご報告させていただきます。
春先にもお伝えした通り、今年度の地理研は兵庫県豊岡市を対象地とし、主に個人研究での「CONTOUR」発行を目標にしております。主な内容としましては
・ かばん産業と柳行李
・ コウノトリの生活環境と農業
・ 出石そばの産地形成
・ 水害からの観光地復興
・ 城崎温泉の観光業
・ 平成大合併後の政策の変化
・ コウノトリ但馬空港の活用
などなどを計画中です。


また、熊本の震災を受け、地理研全体で「災害」をテーマにした共通の課題を設定し、上記の内容に加えてCONTOURに掲載できたらと考えています。
そして研究計画をより具体化するため、第一回の豊岡巡検(予備巡検)を7/9(土)に実施しました。
出発時は雨でしたが、豊岡に近づくにつれ小降りになってアンケートも何とか取れましたし収穫はあったかと思います。あとは車2台で行ったのでいい運転の練習になりましたね。
今後は例会にてより具体的な研究計画を作成し、8/10・11(予定)に行われる本巡検に備えたいと考えております。
出発当初は雨

 


出石そば

また、地理学研究会はまだまだ部員を募集しています。地理好きや巡検に興味を持った方々は
までご連絡いただければ幸いです。

次回は本巡検のご報告をさせていただく予定です。
ではでは。
文責:河合


2016年6月5日日曜日

新歓コンパ開催!


6月4日、2016年度新歓コンパが祇園鳥久にて開催されました。
ご参加いただいたOBならびに先生方に感謝申し上げます。

今年度はなんと新入生5名が入会するという収穫の年でございまして、例年通りコンパを開催できたことを嬉しく思います。僕らの世代のように同回が次々と消えてゆくことの無いように、1回生の定着に努めていく所存です。またコンターの執筆にも力を入れていきます。

1回生、遂に地理研に入ってしまいましたね。さぁもう抜け出せませんふふふ。
一緒に苦...楽しみましょうね...?

文責:河合

2016年5月26日木曜日

2016年度前期総会


 

新一回生の奥田です。
5月25日(水)に今年度の前期総会が行われました。
今回は僕を含め5人の新入生の入会が承認されました。
また、それぞれが何の局に就くかも決定されました。
会計局:瀧澤、中塚
内務局:奥田
外務局:岩城、加藤
となりました。
また、6月からの例会は金曜日に行われることも決定致しました。

これから地理研の先輩方と豊岡の地域調査を頑張っていこうと思います。

文責:奥田